探偵は警察ではない

刑事事件で立件する権限もなければ

家宅捜索の権限もない

ただ、忘れてはならないのは

クライアントの意向を尊重し、利益を守ること

それだけは徹底しなければならない

さて、先日の続き



シャブ中です



あっ、すいません


覚醒剤の使用者であると思われます



今までの経緯を依頼者さんに話し

実際に薬物を使用しているとの

確実な証拠は無いものの

いくつかの薬物中毒特有のクセ
※ 目つきや口元など

サウナでの薬物らしき臭い

それだけの根拠といわれればそれまでであるが

番長なりの自信はある

で、娘は・・・

当然のことを聞く依頼者さん

それは、よくわかりません
今のところ、私から見て
同様の症状は見られませんが・・・
ただ、個人的に言わせて頂くと
もう彼とは会わない方が宜しいのではないかと


沈黙の時間

嫌な暗い雰囲気が流れる

わかりました
私から娘に話してみます


そうですか
何かありましたらすぐに連絡を下さい
出来る限りのお力にはなりますので


報告書や撮影したVTRでは見えない部分

探偵として

憶測で話しをすることが正しいか否か

番長はわからない

万が一でも間違いであれば

謝って済む問題ではないことも理解している

でも、番長が考える探偵道とは

そういったリスクを超える信頼関係

それがあってこそ始めて成り立つもの

数日後、依頼者さんから連絡があり

娘さんと話した結果、娘さんの口から

「本当はあの男とは別れたかった」
「きちんと別れて二度と会わない」


との話しが出て

薬のこともそれとなく聞いたが

どうやら娘さんは無関係というか知らないらしい

それを聞いて

ほっと胸を撫で下ろす番長

そして、心配だからもう少しの間だけ

彼の動向を監視しておいてくれとのこと

それから2週間後の夜

調査員から連絡が入る


代表!対象の男がファミレスで暴れて

店員にグラスを投げつけ怪我をさせました

他の店員が警察に通報し

警察に連行されました

どうしますか?



ほう、どこの警察や


○○署です


わかった、すぐに行くから待機しとけ


了解しました


深夜であったが依頼者さんに連絡を取り

彼が暴れている様子もVTR撮影されており

それも含め、どう対応するかなどど

番長に任せてもらう許可を取った

その後

逮捕された男の家に家宅捜索

覚醒剤が見つかり再逮捕

2度目ということで弁当もつかず刑務所へ
※ 弁当=執行猶予

番長の仕事は終了した

そして、現在も

その依頼者さんとの交流は続いている

こういった内容の記事を書くことの了承も

本人が特定されないのであれば良いよ

と快く了承してくれた

ただ、暫くすれば男は出所してくるであろう

万が一にも娘さんに近づくことがあったら

取り越し苦労ならええけどな

心配性の番長は

そんな風に思うのでした