この話は過去にも書いたことがあるのですが

その場所を通る度

思い出し

幾度も考えされられたことなどで

今一度、書きたいと思います


もう、何年前にことになるのだろうか

番長が調査からの帰り道

そうだな

時間にすれば午前2時くらいだったろうか

三重県の県庁所在地である津市の

中心ともいえる駅の近くでにことでした

帰途につこうと運転中

道路脇道に目をやると


ピカッ


なにやら、赤く小さなものが光っていた

それも幾つかの光だ


「あれ?何だろう?」


不思議に思ったことは確かめずにはいられない性格

車を止めて確認することに

じーっと見つめていると


ピカピカピカ


いくつかの赤い光りが見えてきた


「ん?」


薄暗い中でも目が慣れてきて

少しずつ確認が出来るようになってきた


「あれ?狸だぁ!」


そう

そこには何匹かの狸がいたのだ

赤く光って見えたのはその狸の目


「珍しいな・・・」


そう思いながら観察すると

道路わきにある側溝の中から

出ようか、出まいかと迷っている様が見える


「どうしてだろ?」


観察してみると

狸たちが出て行こうとするその先には

道路の端に

1つの黒っっぽい塊が見えた

そう

それは

交通事故に遭った狸の死骸だったのです

そうこうするうち

意を決したかのように

側溝にいた狸達が出てきて

その死骸となった狸を数匹がくわえ

一生懸命引っ張り

自分達が出てきた側溝方向にひきずりだした

恐らく

家に連れて帰るつもりなのだろう

体の大きい1匹を先頭に

あと、小さいのも手伝っているのか

一生懸命引っ張っている

少しずつ

少しずつ

そんな光景を見ていて

人間の罪深さというか

自然社会における身勝手さというか

とにかく

スゲー切なく

悲しい気分になりました

それだけです