「またいなくなっちゃたの・・・」

「お願いできるかしら?」


知人社長の夫人からまたTELが入った

《また》というのもは二度目だからで

一度目は同婦人からお願いがあるとのことで

社長宅に向かう途中

河川敷道路の土手にどっかで見かけた犬っころを発見

社長のことで見た犬じゃねえか?

脱走でもしたんかな?

ということで

車に乗せて社長宅に行くと


「その犬がいなくなったから探して貰おうかと思って」

「さすが番長さんね!」

「もう探してくれたなんて」


なんて笑い話にもならないようなことだったのですが

今回も同じく

婦人からの犬の捜索依頼

まあ、普段からのクライアントさんなので

お金とかの問題じゃなく

困った時はお手伝いするのですが

犬探しはあまり得意じゃないんだけどな・・・

と思いながらも

捜索開始!




しようと思ったら




ヘッ、ヘッ、ヘッ、ヘッ




いきなり背後にチワワ君



テメー!

生意気に舌出して

ヘッ、ヘッ、ヘッ、ヘッじゃねーよ!

ふざけんな!



しょうがないから玄関先で抱きかかえ

呼び鈴を押す



ピンポーン



「はい、奥さん」

「ポチ君です(笑)」



その間、約1分

驚いた表情でご婦人


「あら、番長」

「いつもながらお仕事が早いですわね」


やっぱ、この奥さん

天然だわ^^

まあ、何も無かったから良かったけど


「どーぞ、お茶でも」


なんて言っているうちに

旦那さんである社長から電話


「ほんと、番長、いつも悪いね」


その後、ご夫婦にすき焼きをご馳走になって


「またポチ君がいなくなったらお電話くださいね」


と言ったら


「あら、番長」

「うちの子の名前は〇△◆×・・・ですわ」


よくわからん外人みたいな横文字の名前を言ってました

でも

あのポチ君の

ヘッ、ヘッ、ヘッ、ヘッ

にはマジで笑えました

それはさておき

花火の音などに驚いて

逃げ出してしまう犬が結構いると聞きます

ただ

経験があるので一般の方よりは迷い犬捜索に詳しいけれど

業務としてはイマイチ苦手な上

過去に何度か探していた犬が

事故などで亡くなっていたことがあって

そういうのは辛いので

犬探しは基本的にお引き受けしていません

でも

必要な時があるかもしらないから

迷い犬探しのマニュアルも

探偵学校の講義に入れようかな