「職業は私立探偵」

この言葉にどこまで誇りを持てるか?

それが探偵にとって最も大切なことだと思うのです

女性もそういった方はいらっしゃいますが

男なら

一度くらい探偵に興味を持ったり憧れたりした方は

多いのではないでしょうか

とはいえ


収入

業界イメージ

家庭のこと



色んなことを考え

叶えられない人が大半です

主たる原因は「将来への不安」といったところでしょうか

探偵だからこそ

誰よりも理解できる部分ではあります

でもね

そういったことを全て含め

探偵という職業は

仕事ではあるけれど生き方なのです

そもそも

保障を求めるのであれば

探偵という選択肢は外れるでしょう

探偵をやるたいかやりたくないか

その思いの強さを現実にするかしないか

それだけの話です



若しき頃、探偵という仕事に憧れをもっていた

けれど

日々の生活の中

自分の環境を変える恐れもあって

それを叶えられなかった

そして、年を重ね

人生経験を重ね

もう一度、探偵という仕事をやりたくなった




そういう人は凄く多いです

それでも遅くはありませんが

やはり

昔、自分が思っていた頃に

探偵という仕事に勇気をもって一歩を踏み出した者の中には

既にいくらかの成功を収めている人

多くの調査経験を積んで責任者になっている人

がいるのです

探偵学校に通う生徒さんの中にも

過去に資料請求をしてから数年後に

「やっぱり、探偵になりたい」

と入校される方はたくさんいます

その数年間が

その方の人生にとって

大切で有意義であったのであれば

人生経験としても重要なことだから

良いことだと思います

けれど

ただ惰性で過ごした年月だったとしたら

取り戻せない大切な時間を失ったということになります

確かに結果論でしょう

そうなるとわかっていたのであれば

誰も後悔の残る選択はしなかったはず

逆に

探偵という仕事を選んで

後悔をしている方もいることでしょう

そういったことを

全部ひっくるめて

自分で選べるのが人生なのです

探偵学校の説明会でも色んな質問をされます

皆さん不安なのでしょう

そして、番長はいつも同じことを答えるのです

「探偵というのは、仕事ではあるけれど生き方です」

好きか嫌いか

馴染むか馴染まないか

自分に合うのか合わないのか

他人様の人生を背負った仕事をすることに

責任を持って真摯に立ち向かえる性格なのか

番長にはわかりません

無責任に

「君なら大丈夫」

なんてことを言うような性格でもありません

自分のことは自分で考える

ただ、それだけなのです

坂本一生