誰だって一度くらいは


〜探偵をやってみたい〜

〜探偵になりたい〜


と思ったりするもんだ

実際、番長の元には連日


「探偵になりたいがどうすれば良いのか」


との相談がある

その多くは知人友人を伝手に寄せられるのだが


「ちょっと興味があるから」


とか


「今の仕事に行き詰ったから探偵なら」

「定年退職後の仕事に」


なんて単純な動機が多いね


皆、番長なら何とかしてくれる

と甘い考えなんだろうが

こちらも信用第一に探偵業を営んでいる以上

そう簡単に雇い入れられるものではない

探偵学校を卒業させ

それからうちの探偵社で修行

一人前の探偵を育てるのは並大抵の労力ではない

同時に

探偵をやっていく資質というのかな

性格的なものも必要だ

番長の選考基準は

第一に、基本的に真面目な人間

次に、志の高さ

後は色々あるが、まあ、そんなとこです

学歴や性別、年齢なんぞは全く関係ない

ただ、あまりにも年がいき過ぎているのは

本人がちょっと辛いかなと思う程度やね

探偵学校には色んな生徒さんが来ます

年齢もバラバラ

前職も違う

探偵にかける思いも違うだろう

そんな生徒さんがやがて卒業し

それぞれが就職活動に入り、就職

晴れて探偵社社員となるのだが

これは今まで何度も書いてきたことですが

ちょっと探偵をやったくらいで

ちょっと探偵社で働いたくらいで

探偵の全てがわかったように思うんじゃないよ

そりゃ、どの仕事でも同じで

嫌なこともあれば

慣れてくれば

自分の思い通りにやりたいことだってあるさ

自分が思い描いていた探偵像と

実際の探偵の仕事にはギャップがあるかもわからん

辛抱しなきゃならんことも多い

でも、それを乗り越えてこそ本物の探偵なんよね

だから

番長はいつも生徒さんに言う

「辛抱せえよ」

「頑張れよ」

そして思うのは

3年経ってもし探偵をやっているなら

もう一度会って話をしたいと

絶対に探偵の目つきになっているし

探偵の頭になっているだろうからね

最後にもう一度

「辛抱せえよ」

「頑張れよ」