家業が寿司屋だったこともあり

どんな日も朝4時に起き

仕入れに出かけ

仕込みを行う親父を見て育った番長は

当然のように職人気質の大人になった


「もし、このお客さんが明日にも大きな手術を控え」

「最後の食事に選んだのが、この注文だったら・・・・」


「大好きなお婆ちゃんが自分のお店にやってきて」

「これを食べたいと注文したのであるならば」


誰でも

せめて、少しでも美味しいものを食べさせたいと

今、できる限りの調理をするでしょう

それは

探偵でも同じではないかな

もし

今から始まる調査が

親族など、自分の大切な人の

人生がかかったものであったならば

貴方はどういう心を持ってその調査を行いますか?


「少しでもいい仕事をして力になってあげたい」


そう思うのではないですか?

なのに

現実は日々の調査に追われ

与えられた調査任務をこなしていくだけになりがち

それが本音でしょう

いつまでもペーぺーの三流探偵で良いなら

三流のサラリーマン探偵で良いなら

合格点の仕事を繰り返していくだけで構いませんが

少しでも上を目指したいという気持ちがあるなら

もっともっと調査が上手になり

より依頼人に満足してもらえる探偵になりたいなら

無意味なプレッシャーは要らないけれど

1つ1つの調査任務に対する心構えを改めるべきです

この頭で考えたことが

この手で行った調査が

依頼人の人生が大きく変わることになることを

常に認識し

日々の調査任務にあたるべきです

その積み重ねの先に

確実に一流探偵があるなんてことは

約束できないけれど

少なくとも

小手先の調査で満足し

誤魔化すことに慣れてしまった者には

一流への道は絶対にないのです

どこかに逃げ道を探しても

そんなものは

自分への言い訳にしかならないと気づきなさい

逃げ癖や怠け癖なんて

ろくでもないだけです

誰しもに公平に与えられている一流への道を

閉ざしているのは他ならぬ自分ですよ

学歴もない

ことさらスポーツが得意だったわけでもない

取り柄や特技なんてのも思いつかない

そんな番長ですら

ここまで来れたのだから

貴方にも同じようにできるはずなのです

ここまで来れるはずなのです

追いつき、追い抜けるはずなのです

もう

「○○になったら」とか「○○したら」なんて

やらないことへの自分への言い訳は

今日からやめよう

今、やならい者が

将来やれるわけがないのだから

yahashi